character
第四次ハイドラ大隊登録正式名称、マシーナ・クローイェヴナ=アンドロースカヤ。
愛称はシニカ。女性。年齢は不詳。
大隊登録番号118。所属ユニオン「チアーズ」。
ハイドラライダーとしては広範な支援、特に大隊内でも指折りの適性を活かした霊障現象による敵機への異常誘発が専門分野。
必要な支援内容と友軍の傾向に合わせ、全く異なるコンセプトのアセンブルを自在に操る。
大隊招集以前の経歴の一切は不詳であり大隊所属員として以外の評は乏しいが、関わった者がほぼ例外なく挙げる特徴は三つ。
一切の活力を感じられない死にきった眼、一貫して事務的で冷淡な態度、そしてそれに似合わず連絡を欠かさない奇妙な義理堅さ。
搭乗登録ウォーハイドラは「キッシンジャー」。
第三次ハイドラ大隊名簿にもその名が刻まれる、かつて「水鏡」「静寂」の二つ名を冠されたステルス機。
操縦不能の損傷を受け打ち捨てられたというその機体こそがこのハイドラライダーの乗機である。
大隊登録番号176、クロムノート・ウェルサキオンと、
その乗機レイジングヴァイパーを僚機とする。
その本質は、残像領域の外より来たりし彷徨える魔導機械。
機械としてその身を直結することで、ウォーハイドラを意のままに操る。
Keywords
残像領域
定期更新ゲーム『Mist of War』の舞台。
晴れることのない霧としばしば通信ノイズとして現れる電磁波に覆われており、霧に紛れて異世界の存在が迷い込むことも多い。
企業連盟やその下部組織、地方独立勢力などの間で抗争が絶えず、その戦力となる戦闘兵器に関する技術が独自に発展している。
ウォーハイドラ
残像領域の戦闘において使用される搭乗型兵器。ハイドラ、WHとも。
領域においては他の兵器とは一線を画す特級兵力である。
運用に必須となる脚部・コクピットである操縦棺への接続部の他、9個の汎用コネクタには規格に適合するあらゆるパーツを接続でき、非常に高い汎用性を持つ。
ミストエンジン
ウォーハイドラを動かすエンジン。
排気ではなく霧を噴出するため、ハイドラが稼働するだけで戦場に立ち込める霧は徐々に濃くなり、各機の視界は霞んでいく。
ハイドラライダー
ウォーハイドラのパイロット。単にライダーとも。多くが傭兵として活動している。
絶えぬ争いに翻弄される残像領域の人々にとって、個人でその趨勢に影響し得るハイドラライダーはひとつの特権階級にも近い。
霊障現象
残像領域において時折発生する不可思議な現象。領域の電磁波が強いほど激しく発現する。
特にウォーハイドラに発生するものは、機体そのものに宿る意志が影響しているとも囁かれている。
ワイパーが勝手に動くなど些細なものから、無武装の機体が不可視の力で敵機を打倒する、そうした機体の敵対者に突然の不具合が生じるなど超常現象としか呼べないものまで範囲は幅広い。
個人により適性があり、高適性のライダーが引き起こす霊障現象はより強力になる特性から、戦場においては明確な戦術の一つとして数えられる。
ハイドラ大隊
残像領域内の勢力のひとつ「企業連盟」により招集され、「霧笛の塔」により組織される傭兵ライダーおよび搭乗ハイドラの団体。
今回が第四次招集となる。
『Mist of War』4期の物語は、残像領域各地の遺跡要塞に眠る古代技術を巡る抗争の戦力とするため、企業連盟によって大隊が招集されたことから始まる。
Stories
ハイドラ大隊という所属を得たシニカは、少しずつその基盤を広げていく。
僚機・レイジングヴァイパー、大隊内のライダー交流ユニオン。
それが少しばかり一般的な情によるものとは違う形をしてはいても。
ハイドラ大隊は順調に歩を進め、各地の遺跡要塞を占拠する勢力を撃破してゆく。
その存在感が高まるとともに大隊へ接触を試みるのは、企業連盟だけに収まらぬ各勢力の影。
それを端緒としてシニカが想起するのは、逃れ得ぬ己の過去の記憶。
連絡を受けて、訓練の中で。操縦棺の中での思索は変わらず続く。
機械。ヒト。ライダー。ハイドラ。
明確に目的を持ち製造された被造物の視線が、世界と自己を眺める。
期せずしてハイドラの中に同居することとなった――否、ハイドラの中から存在を掘り起こされた闖入者。
残像領域で関わりを持つ中で最も己に近い存在と対話を続けながら、シニカは思い起こす。
自分を今なお縛り続ける、ひとつの命令が下された日を。
最後の要塞より目覚めた『霜の巨人』が引き起こす降雪、目覚め行く『生命の種』。
霧と電磁波の安定を失い、激変してゆく残像領域。
その中で『キッシンジャー』のライダーたちの関係も流動し変容していく。
大隊に下された最後のミッションは、技術の粋を尽くし現代に復活した古代兵器『リグ・ドゥルガー』の最終性能試験。
数百機のハイドラを相手取ってなお引けを取らぬドゥルガーとの激戦の後、不意に突きつけられたのは一つの質問だった。
世界を渡り歩く彷徨える魔導機械の迎えた、一つの顛末。